可哀そうな古いリクライナー

20年以上使用した使ってきたリクライナーを解体してしまった。

米国基準の金具を使用して、日本人体格でも楽に使用できるリクライナー作りに試行錯誤していた時代の３作目で記憶に残るモデルだった。

何ら壊れたり不具合が有ったわけでも無い。

ただ、プードル兄弟の領地紛争に巻き込まれてしまった可哀そうな古いリクライナーなのです。

生まれて2年程になるプードル兄弟にも独立とテリトリ‐意識が生まれた。

産道塞ぎ太郎が、私が使うリクライナーの座をテリトリーと決め、二郎の侵入拒否をし始めたのが発端だった。

しばらく争っていたが、産道を塞ぐ力があった太郎の方が有利なようだった。

それでも二郎は黙っておらず、太郎のいない時にリクライナーの座面や肘に尿をするようになったのである。

それに気が付かず座った時、ジワーっと湧き移ってくる湿気と冷たさに不快感と怒りがこみ上げて来たが、彼らはオラ知らんと言うような顔して天井を見ていた。

怒りと共に高圧水蒸気殺菌とドライヤ―で座面を乾かしたのだった。

それからリクライナーには、厚手の布を敷いてから座るようにしたのだが、彼らの暗闘は続いていたようだ。

暖かい日差しの日曜日、コーヒーカップをもってリクライナーに座ると、ほのかな香りが漂う。

その香りは、次第に強烈な二郎尿の匂いに変わった。

20年使用してもビクともしてないマイクロファイバー、洗ったら良いだろうとカバーを外し始めたが、錆びた釘とネジと隠れていた埃とゴミで戦意消失し解体に変更した。なんとも、はた迷惑なかわいそうなリクライナーだった。

金具、木部には、何ら問題は無かったが、ゴム系部材には劣化が出ていた。

特に補助的に使用していたウエビングベルトはゴムが飛び完全に用をなしていなかった。

メーカ保証は７年の部品なので仕方が無いが、今後の製品設計には注意が必要だろう。

これで自分もサウンドバイブレーションリクライナを入れることができる

こいつは、優れモノで二郎尿にも太郎爪にもビクともせんだろう。

尿にはアルコール消毒、爪にはフン出直せで済むはずだ

これで安心して交響曲運命を音楽マッサージで楽しむことができるだろう

あ奴らの驚いた顔を見るのが楽しみだ